万葉集 〜時を越えて〜

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初句索引
朝霜の 消(け)やすき命 誰(た)がために
千年(ちとせ)もがもと 我が思はなくに
人の命なんて、消えやすいもの。
簡単に消えてしまうもの。
それでも、あなたのためなら、いつまでも生きていたいの……
 初句の『朝霜の』は、続く『消』の枕詞です。
 人の命の儚さを知りながらも、愛する人のためならいつまでだって生きていたい。愛する人がそれを望むのなら生き続けていたいと、そういう想いが伝わってきます。
 ですが、ふたりがどんなに強い絆で結ばれていようとも、その想いがどんなに強いものであったとしても、人はいつか必ず、終焉を迎えます。
 それでも、この歌を詠んだ人物の想いは今もこうして残っている。そして今も、こんな想いを胸に抱く人たちがいる。そうして人の世が続いている。なんだか素敵ですね。