万葉集 〜時を越えて〜

BACK HOME
初句索引
宇治川の 水沫(みなあわ)さかまき 行く水の
事かへらずぞ 思ひそめてし
動き始めた、君への想い。
もう戻れない、君への想い。
 最初の三句は『かへらず』を起こす序詞になってます。激しく流れ行く川の水が決して逆には流れないように、もう後戻りできないほどに相手のことを深く想い始めた自分の心を詠んでいます。
 すごく力強く訴えかけてきますね。これほどまでに力強い言葉で表さなければならないほどの想いを、人は心の中に持っているものなんですね。同時に、これほどまでに力強い言葉で表さなければ保てないくらい、人の心は弱いのかもしれません……