万葉集 〜時を越えて〜

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初句索引
さし焼かむ 小屋の醜屋(しこや)
かき棄(う)てむ 破(や)れ薦(ごも)を敷きて
打ち折らむ
(しこ)の醜手(しこて)を さし交(か)へて 寝(ぬ)らむ君ゆゑ
あかねさす 昼はしらみに ぬばたまの 夜はすがらに
この床(とこ)の ひしと鳴るまで 嘆きつるかも
火を付けてやりたいようなボロアパートで
捨ててしまいたいようなボロ布団を敷いて
叩き折ってしまいたいほど穢れた腕を絡め合って
アイツは今日も別のオンナと寝ているんだ、きっと……
そんなアイツのせいで一日中
このベッドが軋んで泣き声を上げるほど
私はもがき苦しむ
我が心 焼くも我なり はしきやし
君に恋(こ)ふるも 我が心から
醜く焼けただれたこの思いも
アイツを愛しく想うこの気持ちも
両方、私の本当の心……
 長歌とその反歌です。反歌っていうのは長歌の後に添えられた短歌のコトで、長歌の内容を要約したり補ったりするものです。
 いやぁ、激しい歌ですね(汗) この歌を訳すのはいろんな意味で疲れました(苦笑
 オトコの浮気に気付いて詠んだ歌という風に受け取れますが、当時は一夫多妻制であったことを考えると、なんとも……。やっぱり好きな人には自分の方だけを向いていて欲しいものなんでしょうね。っちゅーか、貴族社会ではなく一般民衆の間でも一夫多妻制だったんでしょうか? その辺のこと、あまりよく知らないんです。どなたか教えてください。ってか自分で調べろって?(汗) まぁ、仮に一般民衆の間では一夫多妻制ではなかったとして、この歌が一般民衆の詠んだものだったとすると……?