万葉集 〜時を越えて〜

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初句索引
闇の夜(よ)の 行く先知らず 行く我れを
いつ来(き)まさむと 問ひし子らはも
どうなるのか分からない旅に出る俺に
『いつ帰って来るの?』
と訊いたあの娘。
今ごろどうしているだろう……
 はい、防人歌です。
 初句の『闇の夜の』は、第二句『行く先知らず』を起こす枕詞です。なんか、まったくもってその通りっていう感じの、分かりやすい枕詞ですね。
 いやはや、いやはや。兵役に駆り出されて、生きて帰って来れるかどうかすら分からない。そういったコトを『行く先知らず』と表現したのでしょうか。故郷に残した恋人が元気に暮らしているかどうか、本当に心配しているんでしょうね。なんとも、辛い歌です。