万葉集 〜時を越えて〜

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初句索引
足柄(あしがら)の 御坂(みさか)に立(た)して 袖振らば
(いは)なる妹(いも)は さやに見もかも
戦場に発つこの艦の上で振る僕の手を
あの娘はちゃんと見てくれるだろうか
色深く 背なが衣は 染めましを
み坂給(たば)らば まさやかに見む
もっと目立つ色のハンカチを渡せばよかったわ
そのハンカチを振ってくれるなら
遠ざかるあなたをずっと見ていられるのに……
 思いっきりアレンジ訳しています。えぇ、意訳を通り越してます(苦笑) 今時『ハンカチ』ってのもどうかとは思いましたが(ぉ
 えー、これぞまさに防人歌っていうカンジの防人歌です。防人として旅立つ男。そして家に残る妻。別れを惜しんだふたりの詠んだ歌ですね……
 自分たちにはどうすることもできない、国家権力によって離れ離れになるふたり。せめて、見えなくなる最後の瞬間までその姿を見ていたい。そんな想いが伝わってきます。