万葉集 〜時を越えて〜

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初句索引
(かみ)つ毛野 安蘇(あそ)のま麻(そ)むら かき抱(むだ)
(ぬ)れど飽(あ)かぬを あどか我(あ)がせむ
どんなにオマエを抱いても抱きたりない。
こんなオレは、どうすればいい?
 おっ、大人の歌だぁ……(汗
 さて、解説。上二句は第三句『かき抱き』を起こす序詞になっています。第一句の『上つ毛野』は『上野』とも書いて、今の群馬県のことです。第二句に出てくる『安蘇』も同じく地名で、さらに続く『ま麻むら』は群生する麻のことです。なぜ『かき抱き』を起こすのかと言いますと、麻を収穫する時の動作がポイントになります。麻は高いもので二メートル以上になるんですが、そういった背の高いものを収穫する際に、群生している麻に抱き付いてそのまま後ろに倒れて行くんです。まぁ、それがオトコとオンナの抱き合う様に似ていると、そういうワケです。
 ……こういった麻作りは収穫も含めて女性の仕事だったらしいですし、実際、背の高い麻に女性が『押し倒される』ような格好で収穫するワケですから、この場合、オトコは『麻』? むぅ、なんだか奇妙な気分です(笑