万葉集 〜時を越えて〜

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初句索引
置きて行かば 妹(いも)はま愛(かな)し 持ちて行く
(あづさ)の弓の 弓束(ゆづか)にもがも
アイツをひとり残して行かなきゃならないなんて……
あぁ、ケータイのストラップにでもなればなぁ……
(おく)れ居て 恋(こ)ひば苦しも 朝猟(あさがり)
君が弓にも ならましものを
ひとり残らなきゃいけないなんて、辛すぎる……
あぁ、あなたのケータイにでもなれたらなぁ……
 え〜、防人歌(さきもりがうた)の問答歌です。防人歌っていうのは、ご存知の方も多いとは思いますが、大陸からの侵略に備えて九州北部や対馬・壱岐等に派遣された兵士、防人(さきもり)たちやその家族の詠んだ歌です。やっぱり別れの歌なんかが多くて、しんみりしちゃうんですよね……
 さて、一首目に出てくる『弓束』ですが、これは弓の部分の名称で、矢を射る時に左手で握る部分です。防人の持つべき武器のひとつに弓が入っていますので、ココでは現代ビジネスマン必携の武器(?)、携帯電話とそのストラップに見立てて、こんな風に訳してみました。シチュエーションとしては『単身赴任』でしょうか……