万葉集 〜時を越えて〜

BACK HOME
初句索引
月数(よ)めば いまだ冬なり しかすがに
霞たなびく 春立ちぬとか
暦の上ではまだ冬ですよね?
でもほら、霞がかかってますよ
きっと、もう春なんですよ
 えーっとですねぇ、これは当時の暦で十二月二十三日に詠まれた歌です。十二月というと冬ってイメージがありますが、現代の私たちが用いている太陽暦とは二ヶ月弱のずれがあり、十二月二十三日って実は立春を過ぎてたりします。それでも、昔の人たちの頭の中にも『十二月はまだ冬』ってイメージがあったみたいですね。ちょうど今の私たちが『二月はまだ冬だ』って思うのと同じような感覚でしょう。でも、実際には二月って少しずつ暖かくなっていく時期ですよね? これはつまり、そーゆー歌です。
 年賀状に『迎春』なんて書きますよね? まだまだ寒いのになぜ『春を迎える』なんて書くんだろうって首をひねったコト、ありませんか? あれ、旧暦では実際に春だったんです。他にも、六月のことを『水無月』って言いますよね? 六月と言えば今では梅雨ってイメージがありますよね? イヤってほど雨が降り続けるのに『水の無い月』だなんておかしいと思ったこと、ありませんか? でも、時期的には今の七月中旬から八月中旬を指すんです。つまり、一年の内で一番暑くて、ホントに水が無い季節を表してたんです。
 こうやって考えてみると、なんだか面白いですね。