万葉集 〜時を越えて〜

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初句索引
(あ)れのみぞ 君には恋(こ)ふる 我が背子(せこ)
(こ)ふといふことは 言(こと)のなぐさぞ
私だけが、恋してる。
あなたの『アイシテル』はコトバだけ。
私の胸に、虚しく響く。
私だけが、恋してる。
思へども 験(しるし)もなしと 知るものを
何かここだく 我(あ)が恋(こ)ひわたる
分かってる。どんなに想っても仕方がないって。
なのに、どうしてこんなに恋しいの?
(こ)ひ恋(こ)ひて 逢へる時だに うるはしき
(こと)尽してよ 長くと思はば
ずっと想い続けて、やっと逢えたの
ねえ、優しい言葉、聞かせてよ
少しでも長く一緒にいたいなら……
 ぅ、切ない。なんとも切ない歌です。相手の気持ちが見えない、そんな状況なんでしょうね。
 好きで好きでたまらなくて、相手も『好き』と言ってくれる。でも、そのコトバを虚しく感じてしまう。そんな相手のことを信じたくて、でも信じられなくて、そんな自分が悲しくて。そんな感じでしょうか……